安全に関する旗にも種類がありますよね?
実は3種類あります。その使い分けを説明します
安全に関する旗の種類
建築現場や工場で安全旗を見かけることがあります。住宅の建築現場でも掲げているところがあります。実はこの旗には「安全旗」「労働衛生旗」「安全衛生旗」の3種類あり、それぞれ意味や掲げる期間が決まっているようです。今回はこの安全旗について解説します。
安全旗
一般的による見受けられる旗です。大正8年に提案され、昭和20年には国としても安全運動のシンボルマークとすることが了承され、安全週間など安全に関する行事の際に掲揚されるようになったそうです。十字は西洋では仁愛を意味し、東洋では福徳の集まるところを意味するそうです。この十字の寸法比率や色は厳格に決まっています。身の危険がないよう、安全を意識するようにという意味です。
労働衛生旗
昭和20年代後半に、労働衛生を象徴するマークを求める声が出て、公募により緑地に白十字架を中央に配置した旗が制定されたのだそうです。その後、全国労働衛生週間などの衛生に関する行事の際に掲揚されるそうです。十字の寸法比率は安全旗と同じです。労働の際に衛生面も意識するようにという意味です。
安全衛生旗
昭和30年頃から、安全と労働衛生は密接な関係になるものとの考えが強調されるようになり、そのシンボルマークとして昭和40年に安全衛生旗が制定されたそうです。十字部分の寸法比率は安全旗と同じで、白十字の寸法比率も決まっています。
実際の知名度は「安全旗」が一番高く、次に安全衛生旗、労働衛生旗についてはほとんどの方が知らないようです。
三旗揚げかえ運動開始と掲げる期間
実はそれぞれの旗の掲揚期間というのが決まっています。
・安全旗 6/1~6/30(全国安全週間準備期間)、7/1~7/7(全国安全週間)
・労働衛生旗 9/1~9/30(全国労働衛生週間準備期間)、10/1~10/7(全国労働衛生週間)
・安全衛生旗 上記以外の期間
全国安全週間とは、労働災害を防止するために産業界での自主的な活動の推進と、職場での安全に対する意識を高め、安全を維持する活動の定着を目的とした厚生労働省主催の運動です。令和5年度の全国安全週間スローガンは、「高める意識と安全行動 築こうみんなのゼロ災職場」となっていました。
全国労働安全衛生週間とは、厚生労働省と中央労働災害防止協会の主唱により、労働者の健康管理や職場環境の改善等の労働衛生に関する国民の意識を高めるとともに、職場での自主的な活動を促して労働者の健康の確保等を図ることを目的として、昭和25年から実施されており、令和5年で74回を迎えるのだそうです。
このように各旗には掲揚期間が決まっているそうですが、一般的には工場や建築現場では安全旗を常設していることが多いです。大手住宅メーカーでは、安全衛生旗を掲げていることも見受けられます。
いずれにしろ安全に対する意識、企業姿勢を表すものですので、住宅の建築現場にも掲げることを推奨します。旗でなくても、看板に表示するのでもよいでしょう。
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