仮囲いは必要か?

安全対策
女性社員
女性社員

敷地を囲っていない現場を見るけど、いいのかな?

さの
さの

「どうぞ入ってください」と言っているようなものだね

女性社員
女性社員

今度子供と一緒に入って見てみよう!

さの
さの

ダメダメ

仮囲いを設けていない現場を見かけます。仮囲いとはどのような位置づけにあるのか、どのような対応をしたらいいのか、その考え方について記しておきます。

建築基準法の扱い

仮囲いの建築基準法における位置づけです。建築基準法施行令に規定されています。

建築基準法施行令(令第136条の2の20)
第七章の八 工事現場の危害の防止
(仮囲い)
第百三十六条の二の二十 木造の建築物で高さが十三メートル若しくは軒の高さが九メートルを超えるもの又は木造以外の建築物で二以上の階数を有するものについて、建築、修繕、模 様替又は除却のための工事(以下この章において「建築工事等」という。)を行う場合にお いては、工事期間中工事現場の周囲にその地盤面(その地盤面が工事現場の周辺の地盤面よ り低い場合においては、工事現場の周辺の地盤面)からの高さが一・八メートル以上の板塀 その他これに類する仮囲いを設けなければならない。ただし、これらと同等以上の効力を有 する他の囲いがある場合又は工事現場の周辺若しくは工事の状況により危害防止上支障がな い場合においては、この限りでない。

安全としての考え方

これを読むと、ふつうの2階建て木造住宅の現場であれば仮囲いは不要となります。何故木造と木造以外で差があるのかはよく分かりませんが、木造であれば軽く考えているという事でしょうか?

安全面で考えると、現場に関係者以外の方が入ってくると困りますよね。一番怖いのは、勝手に入ってきておきながら怪我をした・・・・。といったケースです。それが近所の子供だったらどうですか? 子供というのはダメと言われると余計にやりたくなる、一部にはそんな傾向もありますよね。ダメだと思っていながら迷惑動画を流すとか・・・・。まぁ、こちらは大人が多いですけど。

実は子供の頃、実家の裏山で大規模造成の工事があり普段遊んでいた所が入れなくなり、どんどん削られていったことがありました。この時友達と何度も工事現場に入っては「今日はあの辺りまで行こうぜ」と危険行為をしていました。工事のおじさんに遠くから「こらっ!」と怒られるのがスリル満点といった感じでしょうか。もう40年以上前なので時効ですね。

要するに、ダメと知っていても入りたくなる人はいます。しかも囲いがなく「どうぞ自由にお入りください」といった状態であれば、もし侵入されて怪我が発生しても会社側も安全対策不足を問われます。法律とは関係なく、お客様からは信頼を失うでしょう。そのような意味でも仮囲いは必須だと考えています。

大手住宅メーカーであれば必ず設置しています。「地域密着工務店だから安全対策はしていません」は通用しないでしょう。そのような意味においても、仮囲いはしましょう。

事例紹介

悪い事例

ちょっとした事例を写真で紹介します。どちらも「いつでもいらっしゃい」という声が聞こえてきそうですね。誰でも入れてしまうのは、安全の面と会社の責務ということから考えてもかなり問題だと思います。

良い事例

敷地をしっかりと囲んでいます。基本的には簡単には入れません。大手住宅メーカーでは、仮囲いを1.8m以上のものを設けているケースも見られます。見た目は重要です。会社の良し悪しを判断されてしまいます。

仮囲いをすることで、お客様に信頼感を与えてください。「安全対策はしません、その分安いです」というのはおススメできません。何かあってからでは遅いですので。

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